「さあ家づくりを考えよう!」となった時に、先立つものがないと不安ですよね…。家づくりのプランもおおよそ確定し、かかる総額もだいたい見えてきたら、着工を目指して銀行のローンについても話を進めていかなければいけません。しかし、住宅ローンも色々。一体どれを選ぶのが適切なのか迷ってしまいますよね。
今回は、固定金利と変動金利の違い、また、それぞれどういった人におすすめなのかについて書いていきたいと思います。
固定金利、変動金利の違い
◎固定金利
グラフにある通り、固定金利型には全期間固定金利型といわれるものがあります。借入時に決められた期間で金利が変わらないタイプです。借入時に返済額が見通せるのに加え、支払っていく金額も定額。不安材料が少ないことが一番のメリットです。
一方で、変動金利タイプに比べると金利が少し高めに設定されているのがネック。トータルの返済額でみると、多くなってしまうことも…。しかし、現在は金利が低く、どの金融機関も固定金利型の金利もかなり低く設定してあるので、こちらのタイプでローンを探される方も多いです。
※代表的な固定金利ローン
・フラット35
・フラット35S ・・・ 省エネ・耐震などで認可されている優良住宅向けローン
◎変動金利
次に、変動金利型は、返済の途中で金利の見直しがあるタイプです。元々の金利の設定は、固定金利タイプよりも低く設定してあります。借り入れ後に市場の金利が大きく変動しない限り、比較的に低い金利で返済していけるというのが最大のメリットです。それぞれの銀行の商品によって異なりますが、定期的に金利が見直され、その時の返済額における元本と利息の割合が変わってきます。また、一度に上がる金利の上昇幅は125%までと決められています。
固定金利に比べると、金利が低く設定されていることが多く、超低金利時代と言われている今は利用する方も多い金利タイプ。ただその反面、市場の金利が上昇すると逆に返済額が増加し、家計を圧迫してしまうというリスクもありますので、注意が必要です。
最後に、変動金利型の中の固定金利期間選択型というものがあります。こちらは、固定金利と変動金利を合わせたようなタイプ。商品によって様々ですが、例えば10年間とか、一定期間固定金利が適用されるというものです。固定金利期間中は返済額の見通しが立ちますが、固定期間終了後の金利の上下に気を遣っておかなければいけないという点は、同様に注意が必要です。
固定金利タイプがおすすめな人
固定金利のメリット・デメリットをもう一度簡単に整理すると・・・
メリット 月々の返済額が最初から見通せて、ずっと変わらない。資金計画が立てやすい。 デメリット 変動金利より金利が高めに設定されている。→返済額が結果として多くなる可能性も。
上記のようなことが挙げられます。
その為、以下のことが当てはまる方には固定金利タイプがおすすめです。
・景気、金利の変化で返済額を気にしたくない。安心感が欲しい方。
・長期的な返済計画を立てたい方。
・毎月定額をコツコツと返していける方。
・子どもの進学など、大きな支出の予定がある方。
お子さんがまだ小さいうちに、マイホームの計画に入る方がたくさんいらっしゃると思います。10数年すると、お子さんの大学進学の時期となり、大きな出費があることが予想できますね。こういったタイミングで金利が上がてしまえば、家計にも大きな影響が及びます。安全策として、こういった場合では変動金利ではなく、固定金利を選んだ方がリスクを減らせるという点で、こちらを選ばれる方も多いです。
変動金利タイプがおすすめな人
同様に、変動金利タイプのメリット・デメリットをおさらいすると・・・
メリット ・固定金利よりも、最初は金利が低く設定されている。金利が大きく変わらなければ、総額を安く済ませることができる。 デメリット 金利見直しのタイミングで、金利が上がれば支払いが増える。総額の見通しが立たない。
少し不安定なところがネックではありますが、金利の低い今、上手に使えば総支払額を減らせるタイプです。
ローンの金利が大きく変わりそうなときは、借り換えという選択肢もありますね。借り換えの一般的な目安としては、以下の3つがあげられます。
・ローンの残高が1,000万以上ある
・ローンの返済期間がまだ10年以上ある
・借り換え後の金利の差が1%以上ある
こういったタイミングでは、変動金利から固定金利へと、借り換えを検討して計画を調整していく必要があります。
その為、以下のような人には変動金利型もおすすめです。
・夫婦共働き。もしくはある程度世帯所得があり、貯蓄もある世帯
・借入希望金額の割合が小さく、繰り上げ返済も頭に入れて余裕をもって返済ができる人
・金利の変動を定期的に確認し、リスクが発生しそうなときは臨機応変に資金計画を変更できる人。
まとめ
それぞれの金利タイプで、メリット・デメリットがあります。ご家族の資金状況や、今後の計画によっても、何を選ぶのがベストなのかは変わってくると思います。それぞれのタイプ毎の特徴を知って、支払方法として自分たちにどれが合っているのか、また、銀行によっても金利が様々なのでベストなものを選べるといいですね。
ご参考になれば幸いです。